マインドフルネス

最近聞かれたのが

「マインドフルネスって禅の逆輸入ですか?」

私「そうと思う」

 

☝ちゃんとした答えありました。

 ↓

医道の日本 4月号 巻頭企画 「治療に活かすマインドフルネス」

 

元々は、仏教瞑想であり、ティク・ナット・ハン(禅僧で平和運動家)がマインドフルネスの概念をアメリカに伝えました。

それをジョン・カバット・ジン氏(マサチューセッツ大学医学大学院教授)が仏教色を取り除いて、1970年代に作ったのが「マインドフルネス ストレス低減法」という8週間プログラム。

 

このプログラムが医療としての介入研究が行われる一方、googleなどの企業が集中力やパフォーマンスを上げる目的で使い始め、日本に輸入されたそうです。

 

マインドフルネスは「今ここに集中しましょう」が中心的メッセージです。

集中して、あとは雑念が出てきても雲が流れるように眺めている。

心奪われること、それ自体が瞑想だそうです。

風呂場のタイル磨きのような単純作業でも。

ろうそくの炎(LEDキャンドルやアプリで可)を見るのも効果的だそうですよ。

 

私が精神科医の先生から聞いたのは、意図して集中することは結果として前頭葉に血流を集めることになるそうです。

そうすることで冷静で客観的になれます。

前頭葉と偏桃体の血流量は反比例してるんですよ。

偏桃体に血流が集まるとき、不安が強まったり、興奮したり、感情に圧倒されそうな感覚に陥ります。

ちなみに闘牛が赤を見て興奮する時、偏桃体に血が集まっています。

 

マインドフルネスは意図と集中することの一つです。

ただリラックス状態を体験しているのではなく、前頭葉に血流を集めて気づきを高めることができます。

回を重ねるほど、上達しますよ。

 

2015年以降毎年、プラムヴィレッジ僧侶団(ティク・ナット・ハンから指導を受けた僧侶の集い)を招いて医療・心理職者向けのマインドフルネス研修会が聖路加国際大学で開催されています。

こちらは仏教としてのマインドフルネスですが、すぐに定員いっぱいになるそうですよ。

 

特集の締めくくりには、認知行動療法が地道な研究によってエビデンスを重ねた結果、2010年から診療報酬の対象(健康保険が使える)となったように、マインドフルネスが診療報酬化することを目指して医学的な研究を発展させていかなければならないとあります。

 

マインドフルネスが一過性のブームではなく、当たり前の心得になれば、生活習慣病って言われるものも認識変わるんだろうなって思います。

「休肝日作りましょうって言われるけど、できないから(鍼灸院)通ってる」って聞くから。

そこにどんなメリットがあるかに目を向けられるようになると、選択できる自分になるし、調子が悪くなったりするのは誰が悪いわけでもないんです。