体験をありのまま寄り添う

「東洋医学とマインドフルネス」ワークショップの振り返り。


もう1か月たちますが先月のワークショップを振り返ってみたいと思います。

前半は広美先生によるハコミセラピーの基礎に始まり、
後半はロレーナ先生の気功、治療に活かすセラピーの取り入れ方を学びました。

気功では、気が正常に流れている状態を知り、
それぞれのポーズに水・木・火・土・金(五行)が意味づけされています。

ゆっくり動くだけなのに、手足がぽかぽかして気持ちいい(^^)/

ぐらんぐらんになって寝そうな人もいました。


ちなみに新しいことを学んでる時って、どんな状態かご存知ですか?

意識と無意識という分け方をしているのを聞かれたことがあるかもしれません。

意識は時間や主語という感覚を理解していて、文字通り自分で意識できていること。
無意識は意識できていないけれど、知覚(五感)から入ってくる膨大な情報を処理し、
たとえ今何歳であっても生まれてから今までの記憶もすべて保管されているそうです。

そして無意識は時間や主語の概念はないけれど、
意識の何千倍ものパワーをもっているそうです。

新しいことを学んでいる時、無意識は学習するために忙しく働いています。

その情報処理に追いつくことができず、意識は混乱を起こします。

もしも、聞きながら理解できていると思うなら、
それは今まで学んだことの延長線上のものでしかありません。


ワークショップの中で、印象的だったことの一つに以下のようなことがありました。

体験は頭で理解されるのではなく、実体験として

「そんなことがあったんだ」「それは大変だったね」と

体験をそのまま理解されることをずっと待っているというものでした。


何年でも待っているって健気ですね。


翌週、私はいつも通り会社に出社しました。

向かいには上司の女性が座っています。

席に座ると、彼女が「昨日、彼氏とカミングアウトの話をしてて・・・」と前日の話をし始めました。

彼女のカミングアウトとは、

彼女が子供の頃、おじいちゃんが商売をしていて、
ブレンドしたカレー粉を扱っていたそうです。

そのおじいちゃんが亡くなって、息子であるおじさんが商売を引き継いだばかりのころ、

小学生だった彼女は、大きなドラム缶に入って、

さらさらのカレー粉の中で遊んでいたそうです。


とても気持ちが良かったそうです。

カレー粉に水を足してだまにしたり。

一通り遊んだあと、彼女はお風呂で身体を洗い、

シャンプーをして、何事もなかったかのように戻りました。


それを聞いて、私も子供の頃の妹にした意地悪とかいろいろ思い出しました|д゚)


きれいさっぱりした彼女は、大人たちが大騒ぎしているのを見て

言い出すことができませんでした。

そして彼女は何も聞かれませんでした。


私が「子供って黙っていられないじゃないですか。

誰にも言わなかったんですか?」と聞くと

もし聞かれたら、泣いてごめんなさいって言えたけど黙っていたそうです。

「それは辛かったですね。」というと

彼女は眼がぱっちり大きくて、その目がうるうるしていました。

彼女にとっては頭では「おじちゃんごめん」と懺悔する体験として記憶にあり、

だからカミングアウトの話題に上がるのですが、

本当は、実際のところ、ごめんなさいが言えなくて辛かったのです。

体験が実体験としてそのまま受け止められるのをずっと待ってる
・・・ってこういうこと?


マインドフルネスでもないのに、彼女のリアルに思い出せる感性に
「おおっ」となったのと、日常、身近な人との間で
体験を受け止め合えるってといいなと思いました。


私も、彼女に愚痴ったり、ぼやいたり、たわいもないような事も聞いてもらいます。

一緒に他の上司の文句言ったり笑

3日間会社を休んでワークショップに参加した時は、
美味しいお菓子を差し入れして下さいました。


ちなみに彼女の彼氏はカミングアウトするようなことはないと言ったそうです。

なわけないでしょー!
せっかく言っても嫌われない関係があるのに、もったいない。
会ったことないけどさ。彼氏。